XPEC傘下の一之郷が有名チェーンブランド怡客咖啡を買収

XPECの完全子会社である一之郷は1億3000万新台湾ドルで、有名チェーンブランド怡客咖啡(以下、「怡客」という)の91.59%の株式を取得したと発表した。一之郷によると、今後は100%の取得を目標に少数株主からの残りの株式の買い入れを交渉していくという。

一之郷の許金龍董事長によると、怡客咖啡ブランドは1994年に設立され、設立以来毎年利益をあげ、過去5年間は加盟店を除く売上高が毎年3億6000万台湾ドルに上り、ピーク時には全国に80店舗あり、現在は約60店舗あるという。過去2年間、怡客はベーカリー工場「怡川本舖」に再投資して垂直統合型の自社軽食サプライチェーン構築を計画し、約5000万台湾ドルの投資を行い、また火鍋ブランド「慢磨」を展開したことで、昨年初めて約500万台湾ドルの損失を出している。

怡客は設立から22年、数々の高評価を得ている。初めてプリペイドICカードを導入し、会員数は2万人にのぼり、5年前には第4回台湾商業サービス業優良ブランド賞を受賞している。地域コミュニティや商業オフィス内に店舗を展開し、イタリア・ミラノ直輸入のコーヒー豆で消費者を惹きつけている。しかし、創業者の何福仁氏が昨年6月末に突然病に倒れ、それによる力不足を補うため、元株主は引継先となる新たな資本を積極的に探していた。

評価によると、一之郷が軽食サプライチェーンを引き継ぐと、毎年3000万台湾ドル以上の売上高の増加が見込め、怡客のベーカリー工場による損失も阻止できるという。規模の小さな火鍋店を削減することで、怡客が今年黒字転換する確率が極めて高いとのこと。一之郷の買収後は約60店舗を増加し、新しく設置されたデザートバーにより、傘下の商品であるカステラはLINEと提携した公認ギフトと共に、売上高の倍増が期待されている。

一之郷は昨年1月30日にXPECによって1億3900万台湾ドルで全面的に買収された後、前年度の1000万台湾ドルの損失からわずかな黒字に転換している。買収による相乗効果に着目し、両社は半年近く交渉を進めた後、先週金曜日に最終的な買収契約に達し、6月末までの取引完了を予定している。一之郷は董事会を全面的に引き継ぎ、総経理と最高財務責任者を選任する。経営陣は原則的に留任し、加盟店の事業主の権益に変化はない。

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